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その7



10/11
5時起床。今日は朝ご飯を食べる食欲がある。良かった、また少し回復したな。カップ麺を食べ、コーヒーを飲んでまったり地図を眺める。

今日は椹島に下ってさっさと帰ろうと考えいた。が、念のため東海フォレストのバスの時間を確認しようと手持ちの資料を見ると、なんと今日(11日)以降はバスに乗るのに事前に予約がいるとか。

予約は無くても椹島に人がいればたぶんバスに乗れるが、万一椹島に東海フォレストの人がいなかったら、ありえん程長い林道歩きが待っている。

たぶん人はいるからこのまま椹島に下ろうと思ったが、万一を恐れて茶臼経由で畑薙ダムに下ることにした。

そうと決ればさっさと出発しないと。椹島に下るだけのまったり計画は、茶臼経由畑薙ダムロングコースに大変更。暗くなる前に着けるかな。。。

6時15分にモンブランさんに挨拶をして小屋を出発。モンブランさんは今日光小屋に泊まるらしい。コースが一緒だからまた途中で会うだろう。

聖平の木道で振り返ると薄曇りの空に聖が聳えていた。今日も雨はなさそうだな。
聖平からすぐに森の中の急登が始まる。ところどころ台風の影響か、木々が倒れていたが、それほど問題になるところもなかった。
やがて森の中をピークを巻く形に進む。上り一辺倒と思っていただけに少し意外だ。

森の中はところどころ紅葉した木々があり、秋を感じさせる。そういえば、今回の登山コースは紅葉してる木が少なかったなぁ。
森の中を進んでいくと、再び登りとなり、少し上ったらハイマツ帯の急登となった。この急登を登りきると大きな岩の縁に出る。ここが地図に「岩頭」と書かれた場所だろう。ここからは聖岳の眺めが良い。
岩頭からちょこっとなだらかな道を行くとザレた崩落斜面の縁を歩く形になる。注意すれば問題ないが、今回の登山道はこのようなちょっと危険な場所が多かったな。
崩落斜面を過ぎて再びハイマツ帯の登りを行くとやがて南岳に着く。南岳からは正面にそびえる上河内岳が美しい。どっしりと大きな山だ。

地図で見ると稜線上の1ピークに思えるが、独立峰に見えるほど立派。山の名前がつくわけだ。
南岳から痩せた尾根を行くとつづら折れの登りとなり、これを登りきると上河内岳肩。

上河内岳はここから10分ほど登ったところにある。ザックを置いて上河内岳へと向かう。
上河内岳頂上からは聖岳を始め赤石、悪沢岳の姿が連なって見える。ちょっと上空の雲がかかって山の色が綺麗に見えなかったのが残念だが、ぼちぼち綺麗な景色が見れて満足。
また、富士山の姿も見える。ここは標高が少し低い分、手前の山並みが目立つ感じだ。同じ富士を眺めるといっても標高によってだいぶ雰囲気が変わってくるなぁ。
上河内岳肩に戻るとき、追いついたモンブランさんに挨拶して再び茶臼に向けて歩き出す。

すると、尾根上の道で登山道を横切る影に気が付いた。よく見ると雷鳥じゃないか。会えると思っていなかったからうれしさ倍増。

雷鳥はつがいで行動しており、しばらく愛嬌を振りまいた後、登山道脇の茂みへと入っていった。こっちのコースを歩くことになって良かったな。
上河内岳肩から茶臼へは気持ちの良い尾根道。危険個所もなく、実に快適。森の中とばかり思っていたが、こんなに良い道だとは意外。
尾根道を下って行くとダケカンバの森に入る。秋ゆえ、葉っぱも少なく、明るい。振り返った上河内岳はきりっとした山容。聖から見る印象とは異なるな。

ダケカンバの森を過ぎると「亀甲状土」と呼ばれる平坦な場所になり、これを過ぎるとトラバース気味に尾根に登り返す。この間、珍しく尾根を巻いたことが疲れがたまった身体にやけにうれしかった。

尾根に登り返すとなだらかな砂利のピークがあり、このあたりが「ハイジの丘」らしい。なんでハイジなのかはわからないが、開放的で気持ちがいいところだ。
ハイジの丘を過ぎると茶臼小屋への分岐がある。今回は茶臼岳に登らず、ここから畑薙ダムへ下る。

お腹も減ったし、今回の山旅での3000m峰の見納めを兼ねて昼食休憩とした。

そうこうするうちにモンブランさんが再び追いついた。「ここでお別れですね」と言うと、「私も今日畑薙に下ることにしました」との返事。光はまた今度に取っておくらしい。来年もこの場所に来るのかな?

茶臼小屋は立派な建物で正面には富士山も見えるナイス立地。美味しい水場もあるし、なかなか良い小屋だ。
この小屋も冬期スペースがあり、ほかの冬季小屋同様にとてもきれいで、風よけの為に土間まである。こりゃ快適そうだ。トイレも閉鎖されず使えるので条件はバッチリだな。


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